新着NEWS
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♪*☆*♪令和5年9月20日(金)
更新♪*★*♪
”肩に来て 人懐かしや 赤蜻蛉
”
夏目漱石の句です。
『肩に赤とんぼが止まった。
横目で見るとなんだか懐かしい人に会った感
じがするなぁ』
という意味だそうです。
なんかいいです。
絹織物には欠かせない「繭」。
その繭を作っているのが蚕(かいこ)です。
少し前まで身近だった蚕も養蚕農家の数が
少なくなり実際に目にする機会が減ってき
ました。
蚕はどのようにして繭を作っていくのでし
ょうか。
卵からふ化した幼虫は桑の葉を食べてぐんぐ
ん大きくなります。一頭の蚕が食べる桑の葉
は約25グラム。20枚くらいだそうです。
※蚕は一頭二頭と数えます。
その間に脱皮を4回繰り返し体調6pほどにな
ります。
脱皮の前には「眠」とよばれる頭を持ち上げ
て1〜2日程度動かなくなる状態がみられます
。
そしていよいよ頭を左右八の字に振り糸を
吐き出し始めます。およそ2〜3日で繭が出来
上がります。
蚕は一度も途切れることなく糸を吐きつづけ
その長さは約1500mにもなります。
すごいですよね。
繭の中でさなぎになります。
最後に羽化した蚕蛾(かいこが)が繭を突き
破って外に出てきます。
繭から糸を取りだす場合は、さなぎの状態の
時に鍋で煮てほぐすか保存のため乾燥させま
す。ですので成虫となって出てくることはで
きなくなってしまいます。
立派な繭を作ってくれる蚕に敬意をこめて
「お蚕さま」(おこさま)と呼ばれていま
す。
昔々から共にあった蚕。
大切に大切に紡いでいきたいと思います。